ダイエットってなに?③ ~各種ダイエットの特徴、低○質~

前回はカロリー制限を元に取り上げました。

今回は各低○質ダイエット方法に付いてです。○には糖や脂が入りますがタンパク(蛋白)はありませんので○○にはならないのです。

もちろんタンパク質の取りすぎも身体に悪影響を及ぼす可能性が十分にあるのですが、タンパク質を肥満になるほど食べられないといえます。ただし消化器官に負担をかけ腎機能の低下を招く可能性があるのでプロテインパウダーやプロテインスナックなどで意味もなく過剰に摂取するのは勧められません。

とはいえ現代人の食生活においてはタンパク質は全く足りていないことが多いのです。特に女性の場合は食事に菓子パンとスイーツで済ませる方もおりタンパク質不足が顕著になります。何故それがいけないのでしょうか。

 

ここ数年のダイエットは低糖質ダイエットが主流となっています。

書籍では『炭水化物が人類を滅ぼす』が、フィットネスジムのライザップが大々的に宣伝して火付け役になりました。今はその流れに乗ったチェーン店が増えています。低糖質ダイエットを否定して注目を浴びようとするダイエット方法は数多くあります。

 

低糖質ダイエット法では大きく三つに分類できます。ここで注意したいのは炭水化物の糖質と食物繊維は分けて考える必要があります。以前に掲載した「ダッセンおさらい栄養学①」を参考にして下さい。

低糖質の基本は糖質の摂取量を押さえて、不足しているタンパク質を適正量、足りないカロリーは良質な脂質で調整します。

分類はロカボ、低糖質、ケトン(ケトジェニック)です。

ロカボはローカーボローディングダイエット法といわれるものの略称です。コンビニでもロカボをうたった食品は目にします。低糖質ダイエット法でも比較的緩やかなダイエット法で一日の糖質摂取は一日に130g程度が目安となります。低GI食品は合る程度は食べられます。

低糖質ダイエットは超低糖質ダイエットともいえ、ロカボに比べて糖質の摂取は一日に50~70g程度と半分程度以下に押さえるために、かなり厳しいダイエット法にはなります。低GI食品も食べられなくなります。

ケトンダイエットは徹底した低糖質制限で一日に30g程度やそれ以下に制限する大変厳しいダイエット法です。事実上糖質が含まれる食品は食べられないレベルです。

低糖質ダイエット法全般として短期即効性が期待できる事、多くの方に効果を期待できる汎用性が高い事でしょうか。ただし、糖質は依存性が高いため制限をする事は離脱症状で大きな苦痛を伴うケースもあり、一人では挫折しまう事も多いでしょう。

糖質は必ず摂取する必要もなく、依存性や余分な糖質は身体の糖化で老化を進めてしまう麻薬のような性質もあります。

なぜ低糖質なのかまで書くと長くなり過ぎるので次回へ。

※GIとは、糖質が体内に吸収され血糖値があがる速度の指標となります。ブドウ糖を最速の100として時間がかかるほど数値が低くなります。

 

低脂質ダイエット法は効果も緩やかでダイエットの原点といえます。

脂質は1g当たり9Kカロリーと糖質やタンパク質の1g当たり4Kカロリーと倍以上のエネルギーを持っていて、非常用のエネルギーとして皮下脂肪、内蔵脂肪という形で蓄えられています。体重が60kgで体脂肪率20%の人でも約8万4000Kカロリーになるので一日に2,000Kカロリーを使っても42日分となります。即効性は期待できないわけです。

単純化しますが、30分程度の運動で300Kカロリーを消費しても体脂肪に全て置き換えても約42.8gとなり、実際には糖質も利用されるので更にこの数字は低くなります。因みに脂肪が身体に蓄えられる際には脂肪細胞内に蓄えられた状態なので1g当たり約7Kカロリーとなります。

脂肪細胞はホルモンの分泌に関与しており、体脂肪が多くても少なくてもそのバランスを崩すことがあります。

特に女性は生理不順、不妊など影響を及ぼすことが指摘されます。

間違えて欲しくないのは脂質は細胞膜を構成している重要な栄養素です。

目にしやすいのは肌です。皮膚の最深部で造られた細胞は徐々に表面に押し出されて肌となります。その肌のためには良質な脂質が必要とされる事は想像出来ると思います。

詳細は次回以降をお待ち下さい。

 

○○するだけダイエット法は玉石混交ではありますが…参考になるものは多くないでしょう。

例としてはカロリー計算をしやすいと栄養学を無視したトンデモダイエット法、研究室で出た結果を検証も確認せずに針小棒大に言い募ったりしているものもあります。各種メディアで○○を食べると○○が下がるという様なものです。確かに○○は下がるのは本当でしょうが、体重やサイズが下がったとしてもその中身は見せません。体脂肪率は?筋肉量は?皮膚の老化は?骨密度は?腎・肝機能は?これらはを毎回違う基準で放送等するのは不都合な真実となるのでしょう。

エビデンスとまではいいませんが、楽に運動も食事制限も必要ないというダイエットには注意が必要です。

そんな中でこれはいいと思ったのはメモダイエット法です。食べた物を全てメモに残すだけです。痩せすぎたり肥満の方には食べた量や質に無自覚であることが多いのです。自覚してもらうためにもメモは非常に効果が期待できます。

サプリメント等で“これで痩せられる”宣伝を目や耳にします。こういったものは嘘と疑っていいでしょう。

あくまでもサプリメントは補助や機能性の食品であり効果が期待できても法的にも約束は出来ないのです。中国から輸入したサプリメントに薬品成分が含まれていたニュースもありました。

約束できるものは医薬品のみです。その辺も追々解説していきます。

 

ダイエット方法はなにが絶対正しいとはいえません。

太っている、痩せている理由は十人十色です。疾患そのものが直間接的な原因であるケースもあり、特に薬を常に飲んでいる方はその副作用の影響もあります。

食だけでなく生活環境も原因となります。

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