~予防は糖質と賢く付き合う事~ 悪魔の誘い生活習慣病④

悪魔の誘い生活習慣病④
~予防は糖質と賢く付き合う事~

暑い日々がまだまだ続きます。室内でも意識して水分補給を心がけ、発汗時にはミネラル補給も欠かせないですね。
屋外でのトレーニングは暑い時間帯は避けて午前中か夕方以降にしています。

この時期は冷たい清涼飲料水やアイスなどについつい手が伸びてしまいます。
かくいう私も練習の最中や直後に頂いてしまいます。
運動時以外に取る糖と運動中や後に取る糖とはどう違ってくるのでしょうか。
通常は糖を摂取すると血糖値が上昇します。これは運動の有無に関わらず上昇はしますが、体が運動等で興奮していない状態ではインスリンが分泌されて骨格筋や肝臓等に取り込んで血糖値を下げる過程は前回お話ししました。これが過度に繰り返されるとインスリンを分泌する膵臓の細胞に負担をかけて疲弊し、最後にはインスリンを分泌できなくなります。
糖の摂取を少なくしたり、糖質の中でもGI値の低い食品では血糖値の上昇も緩やかとなりインスリンの分泌量も少なくなり膵臓の負担も少なくなって糖尿病のリスクも下ります。
実は糖を摂取してもインスリンに頼らず血糖値を上昇させない、もしくはさせにくい方法はあります。
スポーツで高いパフォーマンスを発揮するためには糖質を巧く使う必要もありす。詳細は省きますが一般的にはカーボローディングという高炭水化物食や最新のグルコローディングと呼ばれる糖質をグリコーゲンとして体内に溜込むための食事法もあります。
ただ、スタートの1時間ほど前に高GI食品は栄養学的にはNGとされます。理由はこのタイミングで高GI食品を取ると一気に血糖値が跳ね上がり、インスリンが大量に分泌されてしまい反動的に必要以上に血糖値を引き下げてしまいパフォーマンスを低下させるという理論です。
実際にはそういったパフォーマンスの低下は少ないか見られないのが現実ではあります。
ある条件下ではインスリンの分泌は抑制されます。体が興奮や緊張でアドレナリン等のホルモンが分泌されている状態です。この状態ではインスリンの分泌が無い状態でも骨格筋の細胞に糖を取り込むためのグルット4が働き出すのです。
当然、運動中も筋肉のエネルギー補給が優先されるのでインスリンの分泌は抑制、もしくはされないのです。
こういった生理的な現象を利用してインスリンの分泌を押さえられれば糖尿病の予防効果も期待できます。ただし、肥満体の場合は膨れ上がった脂肪細胞が邪魔をしてしまうため、まずは減量が必須となります。

とあるロカボをあつかったサイトで蕎麦を食べて血糖値がどんな風に変化していくのかです。比較対照のため蕎麦数種類とうどんでの比較です。
私としてはうどんが血糖値を上げるだろうと読み進めると、うどんよりもある種類の蕎麦の方が血糖値を跳ね上げていたのです。
あわててGI値表を見直すと蕎麦は一括りで中GI食品、うどんは高GI食品で間違いがありませんでした。またチョコレートでも一部の商品が低GIをうたっていますが特別な添加物等は含まれていません。メーカーのサイトでチェックしても血糖値があまり上昇していないデータが確認できました。砂糖を使ったチョコレートがどうして低GIになるのでしょう。
蕎麦やチョコの種類でどうしてこういった違いが起きるのか。蕎麦にはつなぎとしてうどん粉を使っているものや殻を綺麗に精製して白いものもあります。チョコレートではカカオの量に違うものがあります。
これらの事実を繋げて共通点は何か推論すると違いはポリフェノールに行き着きます。蕎麦粉には少しですがポリフェノールを含んだ殻が混じります。チョコレートはミルクチョコ、ブラックチョコとカカオ70%~90%以上とカカオの配合量で違いがあり、70%以上で低GI値を表示してい商品が有ります。カカオにはポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールは植物が紫外線から実を守るために作る抗酸化物質の総称です。詳しいポリフェノールに関しては長くなるので別途にコラムに致します。
では抗酸化物質のポリフェノールが血糖値に関与するのでしょうか。ネットで情報を探してもなかなか見つからなかったのですが、ようやくそれらしき情報に行き当たりました。ただし、そこでも「で、あるだろう。」というレベルでした。以上からメカニズムははっきりしませんが、ポリフェノールが血糖値の上昇を抑制する効果はありそうです。
ただ忘れて欲しくないのは低GIや低GI化された食品は体への負担は少なくとも総量としての糖質量に違いはないということです。同じ糖質の摂取量ならばそういった食品に置き換えるということです。血糖値が上がらないなら食べていいという事ではないのは強く申し上げます。
また、オリゴ糖や食物繊維を食前に食べることでも血糖値の上昇は抑制されるとされています。

生活習慣病…読んでの字のごとく、予備群であっても元々の原因の多くは食事、睡眠、運動、仕事等々、自身や家族の生活習慣の影響が引き金であることが多くあります。また、対応していくためには家族の協力が必要となりますがこれはダイエットそのものにもいえる事になります。

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